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訴えてやる!?

代表弁護士 吉岡 毅

<復活掲載コラム>

 

前回のブログ記事で、弁護士会の委員会活動と法教育についてお話ししました。

委員会活動は人権問題などに関わる重要なプロボノ活動ですが、「多重会務者」である私としては、これ以上ボランティアの委員会活動が増えて忙殺されるのは

「生死に関わる人権問題だっ!」

と、声を大にしたいところです。

なのに……。

 

実は、日弁連において、従前の刑事弁護センター(通称、刑弁)委員に加えて、あらたに「日弁連・国際人権問題委員会」の委員に推薦されることとなり、今年(2013年)6月から正式に委員の任命を受けました。

 

日弁連の委員会には、各分野の専門家を結集するために、ある専門の委員会から別の専門の委員会に委員を推薦(派遣)する制度があるのです。

たいていは、委員会の偉い人たちが相談(密談)して派遣する委員を決めます。

とはいっても、派遣される委員の側は普通、ボランティアの仕事が増えるのを嫌がりますので、偉い人たちはその委員をあれこれと説得して、なんとか推薦するのです。

そんなこんなで、私が刑弁から国際人権問題委員会の委員に推薦された、ということです。

 

 

国際人権問題委員会とは、国際的な人権問題に関する調査・研究を行い、各種の国際機関において人権の推進活動に積極的に参加・協力し、日弁連の中でも国際人権問題・人権条約等に関連する各種委員会の間で情報の取りまとめ役を果たす組織です。

 

これだと何が何だかわかりませんが、例えば、

  • 各種の国際会議へ日弁連代表団として派遣されて、人権問題について意見表明活動等を行う。
  • 国連人権理事会のもと、4年ごとにすべての国連加盟国の人権状況を審査する「国連人権審査制度(Universal Periodic Review:普遍的定期的審査)」に関し、日本の人権状況に関する報告書を作成、国連人権高等弁務官事務所に提出する。
  • 同UPR制度の予備審査、本審査に立会い、各国政府代表部への説得活動や本審査での意見表明等の活動を行う。
  • UNDEF(国連民主主義基金)やIBA(国際法曹協会)等とともに、発展途上国の弁護士等に対して行われる国際人権法・人道法のトレーニング・プログラムの企画、立案、実施に協力し、委員は講師役として参加する。

など、してきているんだそうです。

 

「だそうです」というのは、委員として参加したばかりなので遠慮して申し上げております。弁護士から見ても、なんだかすごそうな活動内容です。

……けれども、考えてみれば、私が普段から刑弁センター等で行っている活動内容を他の弁護士が見れば、同じように「何だかすごいことをやっているんだなぁ」と思うのかもしれません。

 

何ごとも、やってみれば何とかなるさ、誰かがやらねば。

 

 

早速、委員会の分厚い資料や飛び交うメールに目を通すようにしているのですが……。

 

 

さすがに閉口しております。

はっきり言って、騙された。

 

なにしろ、資料やメールの約半分が英文(あるいは他の外国語)なのです。

私は、語学がどちらかと言えば「好き」ですが、決して「得意」なわけではなく。

う~ん。どうしてくれよう。

 

「英語なんて全然いらんからやってくれ。大丈夫だ」と笑っていた刑弁の偉い人たちを、私は詐欺罪で告訴できるでしょうか?

 

※2018年現在、私の日弁連での所属委員会はさらに増えています(代表弁護士のプロフィール参照)。そういう運命なのです。

 

 

(初出:2013/07)